第1楽章 「完全にまじめで荘厳な表現」 445小節の巨大なソナタ形式。マーラーはこの楽章で第1交響曲の≪巨人≫を葬り去ろうと考えていた。 葬送行進曲風の第1主題ではじまる。次第に激しさを増していき全楽器が加わって強烈になったところでスーッと引いていき、メロディアスで印象的な第2主題が流れてくる。 第1主題 第2主題 いくつもの動機が絡み立体的な展開をみせ、葬送行進曲がきて提示部をしめくくる。 葬送行進曲 展開部は大きく3つに分かれていて、まずは第2主題で美しく始まる。しだいに第1主題と激しい動機が精力を増してきてクライマックスに向かう。 さらに第2部、第3部と続き、最後に頂点へ達して第1主題で始まる再現部へ。 この楽章だけで20分を越える。 マーラーはこの楽章が終わったら5分間の間をあけるように指示している。
主題1 主題2 第1部の自由な再現があってクライマックスを築いたあと、主題が断片的に再現して、そのまま第3楽章へと続いてゆく。