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ダンテ交響曲 Dante Symphony

解説

リストは文学的素養のあった6歳年上のダグー伯爵夫人と恋に落ちた1830年頃からダンテの神曲の愛読者だった。しかしこの本格的にこの曲にとりかかるのは1855年になってからである。この年の6月、リストはワーグナーに「私の頭には「ダンテ交響曲」がまつわりついて離れない。秋にはスコアをみせられるだろう。この交響曲は3つの楽章を持ち、第1楽章は?地獄?、第2楽章は?煉獄?、第3楽章は?天国?となる予定だ」と手紙を書いている。

ワーグナーはこれに対し「天国を音楽で描き出すことはどうやっても無理ですよ」と反論た。リストはそれを素直に聞き入れ、第2楽章の終りに女声または少年合唱のパートを置き、天国を音楽で崇めるように変更した。

構成

第1楽章:地獄
序奏を持った3部形式。地獄の絶望的な様を描いている。

第2楽章:煉獄
地獄を後にして煉獄から天国へ達するためのダンテの試練が描かれる。最後は「ルカ福音書」を歌詞とした合唱が入って終わる。

愛聴盤

ヘスス・ロペス=コボス指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
ジュネーブ・ヴォルテール会合唱団

録音1981年1月 ジュネーブ・ビクトリア・ホール


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