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交響詩第3番 「前奏曲」 Les preludes

解説

リストの全交響詩の中で最も有名な作品。1849〜50年にかけて作曲された。最初はオートランの詩「4元素」をベースに男性合唱曲を作曲した。このとき4つの男性合唱曲と合わせて「前奏曲」も作曲したが、結局未出版に終わったため、リストは「前奏曲」だけを独立した前奏曲にすることを決めた。

リスト自身が先の詩をもとに序文を書き、署名とともに楽譜の前に置かれた。その後何度も手が加えられ1854年に現在の形となった。

リストの生前から人気のあった曲で、構成にまとまりがあり主題も魅力的で、今日まで広く一般に愛好されているのも当然といえる名作である。

曲のテーマ

「我々の一生は、その第1音が死によって奏でられる前奏曲でなくてなんであろうか。全ての存在は輝かしい存在の朝焼けである。しかし荒々しい息吹が愛らしい幻想を吹き飛ばし、最初の幸福は全て吹き飛ばされてしまう。

田園生活の静けさにその思い出を留めようとする人誰もが、長い間の安らぎには耐えれなくない、やがて戦の群れの中に自分自身の意義を見出すことだろう。自己の完全なる所有へと到達するために。」

曲はこの内容を忠実に音楽化したもの。テキストに従って大体以下の4つの部分に分けることが出来る。

・人生の輝かしい夜明け

・闘争の嵐

・田園の愛の慰め

・戦いと勝利

中心となるのは2つの主題で、これが様々に変奏されるスタイルとなている。

愛聴盤

ベルナルト・ハイティング指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

録音1968年11月 ロンドン

リスト・交響詩全集1

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