ピアノ楽曲 管弦楽曲 歌曲、宗教曲 リストの生涯 リンク
ミサ・コラリス Missa Choralis 

解説

混声合唱とオルガンのために書かれた曲。リストが聖職者の資格を与えられた54才のときに作曲された。ここにはグレゴリオ聖歌を源とする旋律のロマン的な扱い、無理なく、しかも新味を含ませた和声法、巧みな転調などが、大家の筆遣いをもって繰り広げられている。

信徒たちが心を合わせる様子を表すために「クレド」の始まりをユニゾンにしたり、アダージョ部分のソプラノを下降音階にするなど、随所にシンボリックな音階を活用しているのが目立つ。リストはこの曲をシスティーナ礼拝堂で演奏したいと考えていたが、初演はヴァティカンでは行われず、リヴォフ(現ウクライナ領内)で初めて歌われた。

寝たくても眠れないときに聴くととても効果的な音楽。

構成

キリエ
アンダンテ。教会旋法風から結尾はニ長調へ。4分の3拍子。

グローリア
ト長調。転調を多く含む2分の2拍子。

クレド
荘重に。

サンクトゥス
リストはこの曲が神秘的に、至福のうちに歌われることを望んだ。

ベネディクトゥス
静かに。

アニュス・デイ
リストはこの終楽章が悲劇的でなければいけないと言っている。

愛聴盤

マリー・クレール・アラン(オルガン)
アウディテ・ノヴァ声楽アンサンブル/指揮:ジャン・スーリッス

録音1986年12月 パリ、聖アントワーヌ教会

アランはフランスきっての女声オルガン奏者。

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