解説 「スペイン旅行の思い出として作曲した」とリストが述べているように、この作品はリストがピアニスト時代の1844-145年にスペインを訪れたことに端を発している。134小節の「ホタ・アラゴネーサ」の主題は、1845年に完成した「スペインの旋律に基づく演奏会用大幻想曲」と共通の主題であり、リストと入れ替わるようにスペインにやってきたグリンカの作品でも用いられている。スペイン風の3つの主題がそれぞれ変容され、最後はまばゆいばかりの盛り上がりをみせて終わる。
ホルヘ・ボレット(ピアノ)
録音1972年8月 ニューヨーク