解説 ローマに移り住んだ翌年の1862年に、シュトュットガルト音楽院の創設者が編集していたピアノ教則本のために作曲された。ワイマール時代の弟子ディオニス・ブルックナーに献呈されている。 第1曲「森のざわめき」は冒頭に現れる左手の主題の変容によって全体が構成されている。その主題とは別に一貫して16部音符がざわめくように続く。 「第2曲」はシニカルな軽やかさが印象的で、いかにも地の精グノームが飛び回っているかのようである。旋回するような弾みをもつ、軽快なスケルツォ。
ホルヘ・ボレット(ピアノ)
録音1972年8月 ニューヨーク