ピアノ楽曲 管弦楽曲 歌曲、宗教曲 リストの生涯 リンク
コンソレーション(慰め) Les Consolations 

解説

現代の?コンソレーション?とは「慰め」という意味。6曲の叙情的な商品から成り、音楽的には技巧に走るよりも、旋律を淡々と歌いこむのに重点が置かれている。いわばリストの虚飾ない信条を垣間見るような思いがする。特に
第3番が出色の出来。リストが作曲当時の1849〜50年頃にワイマールでカロリーヌと送っていた、満ち足りた状況が伝わってくるようである。

構成

第1番:優しいレガートと和音のパッセージからなる25小節の短い曲。第2曲への序奏でもある。

第2番:全曲よりは長いが、似たような旋律を持ち、とき折り右手と左手に分けられる。

第3番:ショパンのノクターンを思わせ、叙情的なカンティレーナが左手のアルペッジョの伴奏に乗る「平和なレント」である。

第4番:ワイマールの大公妃マリア・パブロヴァの書いた旋律に基づいている。彼女はロシアの皇帝ニコラス1世の妹である。

第5番:流れるような旋律をもつ叙情的なカンタービレ。

第6番:劇的な要素を持つ唯一の曲。曲の中ほどでクライマックスに盛り上がるが、「センブレ・カンタービレ」(つねにカンタービレ)の指示があるように、静かに終わる。
愛聴盤

ホルヘ・ボレット(ピアノ)

録音1978年12月、ロンドン 

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